ビタミンCは水溶性だから浸透しないってほんと?
美肌といえばビタミンC!
ビタミンCは美容にとても効果があるとされる成分ですが、一番期待したい効果として「美肌」は欠かせないですよね。化粧品に使用されている商品も多く、シミ・シワ、たるみなどのエイジングケアや、毛穴開きや美白など、女性にとって嬉しいことづくしです。
そんなビタミンCですが、実はお肌に浸透しない成分であることを知っていましたか?
結論からお伝えしますと、ビタミンCの成分は「水溶性」であるため、お肌に浸透しにくいといわれています。では、水溶性とはいったい何なのでしょうか。
本日はビタミンCの成分や弱点など、基本的なビタミンCの働きについてご紹介します。
ビタミンCの主な働きとは?
ビタミンCは、体の細胞と細胞の間を結ぶコラーゲンというたんぱく質をつくるのに不可欠です。これより皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。また、病気などいろいろなストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くしたりします。さらに、抗酸化作用もあり、有害な活性酸素から体を守る働きをすることから、動脈硬化や心疾患を予防することが期待できます。(引用:江崎グリコ株式会社 栄養成分ナビ ビタミンC)
コラーゲンを生成してくれるビタミンCは、美肌を目指すためにとても重要な役割を持っています。コラーゲンやヒアルロン酸などを生み出す、「真皮」という層をサポートしてくれる成分がビタミンCだからです。
「真皮」は、主にお肌のハリや弾力を維持する役割があり、そのサポートするビタミンCは美肌に欠かせないということがわかるかと思います。
お肌の知識に関して、もっと詳しく知りたいという方はこちらをご覧ください。
参考:肌の基礎知識を身につけ、自分の肌を理解しよう
美肌にとても重要な役割があるビタミンCですが、残念ながら体内で生成することができない成分です。ビタミンCを摂取するには、食品や化粧品など、外部から補ってあげる必要があります。
先ほど「お肌に浸透しにくい成分」とお伝えしましたが、外部から補う必要があるのに、なぜ浸透しにくいのでしょうか。
ビタミンには水溶性と脂溶性がある
ここまでビタミンCについてお話してきましたが、そもそもビタミンにはいろいろな種類があり、大きく2つに分けられます。油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」と水に溶けやすい「水溶性ビタミン」があり、それぞれ性質が異なります。
脂溶性ビタミン
ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKの4種類です。脂溶性ビタミンは水に溶けないため、尿として排出されず、身体の中に蓄積されやすいです。そのため、過剰摂取してしまうと尿から排出されず、過剰症を引き起こす場合がありますのでご注意ください。何事も適量が大事ということですね。
水溶性ビタミン
ビタミンB1 、ビタミンB2、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB6、ビタミンB12(シアノコバラミン)、葉酸、パントテン酸、ビオチン、そしてビタミンCの9種類です。水溶性ビタミンは水に溶けやすく、お肌に浸透しにくい成分といわれています。
なぜなら、ビタミンCが「水溶性ビタミン」であり、お肌(皮膚)は皮脂という「脂分」で守られているからです。水と油が混ざらないのと同じように、ビタミンCがお肌に浸透することは難しいといわれています。
水溶性ビタミンの弱点って?
水溶性ビタミンは体内に蓄積することができず、摂りすぎたビタミンは2~3時間後くらいには尿として排出されてしまうため、毎日こまめに摂取する必要があります。(ビタミンを摂取したあと、尿が黄色くなるのは、ビタミンが排出されたことが原因です)
そんなビタミンCですが、普段の生活ではどれくらい摂取できているのでしょうか。
果物や野菜など食事面から摂取する場合、茹でるなどの調理をしてしまうと「水溶性ビタミン」のため、水に溶けてしまい摂取することが難しくなります。例え大量に摂取したとしても、2~3時間後には排出されてしまうとなると、食事のみでこまめに摂取することは至難の技であると思います。
そのようなときに活躍するものが、ビタミンCサプリです。ただ、サプリだからといって「水溶性ビタミン」であることには変わりないので、蓄積することは不可能です。食事だけでは不足しがちなビタミンCを補うため、サプリも併用して飲むこともおすすめします。
化粧品でビタミンCを摂るには
少し化粧品から話がそれましたが、ビタミンCは「美肌」にとても効果があるのに、こまめに摂取しなくてはならず、さらにシミやシワなど、お顔にピンポイントでビタミンCを浸透させなくてはなりません。
ですが、食事やサプリなど体内に入れるだけでは、目的の場所までビタミンCがたどり着くことはとても難しいのが現状です。では、顔にビタミンCを浸透させるにはどうしたらよいのでしょうか。
そんな悩みを解決するために作られた成分が、「ビタミンC誘導体」と「ハイブリッドビタミンC」です。どちらもビタミンCの弱点である水や熱に強く、体内でビタミンC変わってくれる進化型ビタミンCです。
ビタミンC誘導体とは
ビタミンC誘導体とは、水溶性であるビタミンCに少し細工をすることで、色々な弱点を克服させた物質です。「誘導体」とは「お肌の中でビタミンに変わるもの」を表しています。中でも最も有名なビタミンC誘導体はAPPSです。
APPS(アプレシエ)とは…
リン酸型ビタミンC誘導体にパルミチン酸を付加することにより、親油性を付与した新しい水溶性ビタミンC誘導体です。(引用:昭和電工)
APPSの一番の特徴としては、脂溶性と水溶性の両方の特徴を持ち合わせていることです。ピュアビタミンCより浸透率が良いとされ、「100倍浸透するビタミンC誘導体」といわれている新型ビタミンC誘導体です。
ハイブリッドビタミンCとは
ビタミンC誘導体に比べて、さらに効果的にビタミンCを活用できるように開発されたものが、ハイブリッドビタミンCです。
ハイブリッドビタミンCは、ビタミンCとミネラル(酸化亜鉛)をハイブリッド化させたパウダーです。水溶性ビタミンではありますが、ミネラル分によりピュアビタミンCが守られています。また、少しずつビタミンCが溶け出していて、継続時間は12時間といわれています。
これらのような新しいテクノロジーを活用したビタミンC化粧品を使用することにより、お肌の皮膚に直接ビタミンCを届けることができます。シミ・シワ、たるみなどのエイジングケアや、毛穴開きや美白など、「美肌」を目指すには化粧品を見つめ直すことが近道かもしれませんね。
APPSとハイブリッドビタミンCについて、もっと詳しく知りたいという方はこちらをご覧ください。
参考:ビタブリッドCフェイスとAPPSならばオススメはこちら!
まとめ
ビタミンCがお肌に浸透しない理由は「水溶性ビタミン」が水に溶けやすく、身体に蓄積することが難しい成分であるためです。闇雲にビタミンCを摂るのではなく、正しい知識を知り、目的に合わせて正しくビタミンCを摂取することが必要なのではないでしょうか。
参考元
・江崎グリコ株式会社:栄養成分百科
・白石薬品オンラインショップ:水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンの違いって?